アーカイブ 2010年 12月



院長ブログを始めました。

末竹歯科医院の院長ブログを始めました。
医院からのお知らせや日々の出来事などを掲載していきますので
よろしくお願い致します。



第六回:いびきと睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは何でしょう。下のようにいびきが重症化した病気と考えていただくとよいでしょう。

睡眠時正常呼吸

軽度のいびき

中等度のいびき

上気道抵抗症候群

睡眠時無呼吸症候群

この睡眠時無呼吸症候群につながるいびき、悩んでいる人が意外に多いことに驚かされます。成人の約3割の人がいびきをかいており、その数は年齢が上がるとともに増加して、50歳以上では約半数、つまり2人に1人はいびきをかいているというのです。しかし、その一方でいびきはかいていても、それが健康に被害をもたらす危険性があると思っている人はたいへん少ないのが実情です。
いびきの原因と為害性についての説明をする前に、そのメカニズムを理解しておく必要があります。鼻・口から声帯までの空気の通り道の一部に狭くなっているところがあれば、構造は「たて笛」と同じになります。そのたて笛から出される騒音がいびきの正体です。たて笛を作る原因(通路の一部を狭くする原因)はおよそ下のようにまとめることができます。

 
1.肥満
2.アルコール
3.薬物(睡眠薬、精神安定剤など)
4.鼻疾患(アレルギー性鼻炎、鼻茸、鼻中隔弯曲)
5.たばこ
6.咽頭扁桃、口蓋垂(のどの部分)の炎症や肥大
7.年齢(年齢が上がるとともに発生しやすい)

これに私たち歯科医師と関わり合いの深い8.『下顎(したあご)が小さい』ことの中から1つ、あるいは複数の原因からいびきが発生するようになります。
このいびきは

1.夜間の呼吸停止  2.日中の過度な眠気

を二大症状とする睡眠時無呼吸症候群(SAS)へと進行する場合があります。SASのその他の症状として

 

・疲れがとれない
・集中力の低下
・朝起きたときの頭痛
・夜よくトイレに起きる
・眠った感じがしない
・口が渇く
・年齢(年齢が上がるとともに発生しやすい)
・胸焼け

などがありますが、SASが怖いのはこれら以外に


○高血圧症     ○脳血管障害
○虚血性心疾患  ○糖尿病

といった重大な合併症が多くあるという点です。

「いびき」と非常に怖い「睡眠時無呼吸症候群」を有効に治す歯科的な治療があります。装置(俗にスリープスプリント)といわれるものを歯科医院で作ってもらい就寝中装着しておくというものです。上で述べたいびきの原因の8.、下顎が小さいことが主要な原因を占めると言われる日本。適切な装置を普及させることで悩める多くの日本人を救うことができるはずです。

最後に日常わりと簡単にできることでいびきの予防として効果があることを挙げておきます。

1.横向きで寝る(パジャマの背中にテニスボールなどを縫い合わせる)
2.減量(ダイエット)
3.禁酒・禁煙



第五回:インプラント考

歯科医療関係者でなくとも、「インプラント」という言葉を一度は聞かれたことがあるだろう。歯が失われたところに自分の歯の代わりになりうる「人工歯根」である。

  「インプラントは危険な治療」であるという見出しを一般の新聞でしばしば目にするが、この認識は、歯科界全体から見て払拭されてきたと思う。だからといって、簡単な治療になったかというと、そうではない。やはり高度な知識と技術が求められる。ただし、インプラントが日本の開業医の臨床に登場した当初と比較して、精度の高い治療が行うことができる下地ができている。何年か前のインプラント専門書を開いてみると、当時のインプラントは一目でそれとわかる、見た目の悪い、「ここにインプラントがありますよ」と訴えているような形態であったことがわかる。現在のインプラントは専門家が見てもレントゲンを確認しない限り、自分の歯と見分けがつかない。今は「審美」を語る場合、この治療は避けて通れない。

私がインプラント治療に取り組み始めて10年が経った。現在多くの患者さんにインプラント治療を行っているが、私がこの治療を勧めるのは「審美」とは別の理由がある。今の保険制度では1本歯を失った場合、通常『ブリッジ』という治療法を選択する。『ブリッジ』とは無くなった歯の両脇の2本を大きく削り、一体となった3本の金属をセメントで固定する治療である。(さまざまな種類の材料はあるが保険では奥歯は銀歯)

確固たる根拠(エビデンス)があるわけではないが、個人差はあっても「かみ合わせのズレ」が人間の健康に大きな害を及ぼすのは間違いない。このブリッジという治療、噛み合わせ治療の専門家からいっても、削る前よりもかみ合わせの高さが低くならないようにすること、スムーズな顎の運動を阻害しないように作ること・調整することは非常に難しい。さらにおわかりの通り、虫歯でもなんでもない健康な歯を無惨な状態にしなければならない。エナメル質という大事な「鎧」を大きく削り取らなければならないわけである。もし失われた歯と見た目も咬み心地も同じものがあればそれを勧めるのが歯科医師としての使命であろう。

  今「噛み合わせ治療」「顎関節症治療」「虫歯予防」は歯科界のトレンドである。これらを達成するためにはインプラント治療は避けて通れない。私は患者さんの健康のために予知性のあるインプラントを勧めたい。



第四回:スタッフ研究発表会

 平成16年10月9日(土曜日)、当末竹歯科医院がある長崎県松浦市にて、おそらく日本では初めての一医院のスタッフのみによる、歯科技術の研究発表会を企画し、執り行った。当日は、長崎県はもとより、佐賀県、福岡県の歯科医師、歯科衛生士、歯科助手、歯科技工士、歯科衛生士学校の先生、生徒、デンタルサポート会社、歯科メーカーなど、総勢約270名の歯科関係者に参加していただくことができた。

私が常々「医科と歯科は明らかに異なる職種である」と 感じている。「医療関係」であることに変わりはないのであるが、歯科ではさらに「アート」、美しく仕上げなければならないということが重要になってくる。美容整形の世界もそうではないかという声がすぐさま返ってきそうであるが、「0.1ミリのズレが問題となるアート」が必要な医療は他にはあるまい。これら技術については持続的な研鑽が必要なため、歯科医師による発表会や勉強会は日本の至る所で行われているのであるが、スタッフのそれは数が少ない。ましてや一つの歯科医院でこのような規模の発表会が日本で今までに行われたということを私は知らない。

  患者さんは歯科医院を選択する場合にその医院の「総合力」が決め手になっていると考えている。総合力とは歯科医師の技術、優しさ、歯科医院の設備、材料、治療費、交通の便など数え上げれば沢山あると思うが、大きな要素にスタッフのレベルがある。スタッフのレベルは歯科医師のレベルに匹敵する重要なものである。治療の経験がある方であればおわかりになると思う。今回の企画は日常行っている基本的な治療内容について、教科書に書いてないような細かいところをスタッフ自らが整理し、掘り下げ、独自に調べ、他の歯科関係者に聴いて頂いて、ご意見をいただくという形をとった。つまりスタッフを成長させる、スタッフのレベルをさらに上げることを目的の1つとしたものである。内容は

1.デジタルカメラを使用したスタッフによる口腔内写真撮影
2.効率的なPMTCを考える
3.歯周治療は SIMPLE IS BEST
4.Tekを再考する

と私がおまけの講演(「いま歯科医師とスタッフに求められているものは?」)を行い、後に質疑応答を行った。

他人が書いた本を読むのは簡単なことである。自分の考えを人に聞いてもらうとなると難しくなってくる。種本がない状態で整理し、文章にするとなると難易度は飛躍的にアップする。発表した4人は「講演」の経験がなかったのでパワーポイントファイルについて原稿を書いて読むという形式をとらせた。そのため、文章の書き直しを何度となく行わせることとなった。最後の1週間は「緊張で逃げ出したかった」という感想をもらしたスタッフがいたが、本番は皆堂々とした内容のある発表であったと自負している。

   

このような良い経験をして技術的に、また人間的にも成長した歯科衛生士のいる当末竹歯科医院に是非一度ご来院ください。しっかりとした技術に裏打ちされた優しい笑顔のスタッフたちが私の治療をサポートしてくれています。



第三回:歯みがき剤の選び方

院長 末竹和彦お店では様々な歯みがき剤が売られています。
歯みがき剤が良いのか、自分に合っているのかと考えられたことはありませんか?
年々種類が増えていますのでどの歯みがき剤を選ぶか迷われて当然だと思います。
歯みがき剤は薬事法上

1.化粧品歯磨剤
2.医薬部外品歯磨剤

の2種類に分けることができます。

2の医薬部外品歯磨剤は何らかの薬用成分が入っているもので、現在の歯みがき剤の主流です。
虫歯予防、歯周病予防、知覚過敏予防、口臭予防など目的もさまざまです。
それぞれ、その効果・目的にあわせた成分が何種類か入っています。
歯みがき剤に入っている薬用成分の名前と効果については下記の表をご覧ください。
メーカーは、成分の表示を義務づけられていますから、みなさんがお使いの歯みがき剤にどのような成分が入っているのか確認してみてください。

薬用成分の機能
成分
虫歯予防 フッ化ナトリウム・モノフルオロリン酸ナトリウム など
歯周病予防 塩化セチルピリジニウム・塩化ペンゼトニウム・トリクロサングリチルリチン酸・トラネキサム酸・ビタミン・塩化ナトリウム など
口臭防止 トリクロサン、銅クロロフィリンナトリウム など
知覚過敏予防 乳酸アリミニウム・硝酸カリウム など
タバコのヤニ除去 ポリエチレングリコール など
歯石の沈着予防 ピロリン酸ナトリウム・ポリリン酸ナトリウム
プラークの分解 デキストナラーゼ

また、形状の違いでも分けることができ、大きく分けると次の3つに分類することができます。

☆ペースト状
・一般的な物だけではなく、ジェル状のものやソフト状もある。
・研磨剤や発泡剤がごく少量しか配合されていないものや、
全く配合されていないものもある
☆液体
・歯ブラシにのせられないので、歯みがき剤を口に含んで
磨いたり、歯みがき剤で洗口したから磨く。
研磨剤は配合されていない。
☆フォーム(泡)状
・泡状なので歯ブラシにのせて磨く。研磨剤は配合されていない。

【美白効果のヒミツ】
最近は美白効果のある歯みがき剤のコマーシャルがよく流れていますが、他の歯みがき剤とどこが違うのでしょうか。ある一つの成分以外はそれほど極端な違いはありません。違いがあるその成分は、歯みがき剤の基本組成である「研磨剤」です。 各社はその研磨剤に工夫を凝らして、食べものや飲みものから生じる色素(ステイン)を除去する効果をアップさせています。それによって、歯が本来もつ『白さ』をよみがえらせようというものです。

★Ora2ステインクリアペースト‥‥高清掃性シリカ
★ホワイト&ホワイトプライムライオン‥‥液状シリカ
★アパガードMプラス‥‥薬用ハイドロキシアパタイト

【フッ素は効果絶大】
フッ素の入った歯みがき剤は今では市場シェアの90%近くにもなっています。それと比例するように日本人の虫歯は減少傾向にあります。ただ先進諸国の中では虫歯が少くありません。虫歯の原因となる砂糖の消費量は圧倒的に少ないのに虫歯が多いのはなぜでしょうか。答えはフッ素の応用が遅れているからです。1970年代には先進国を中心に市場シェアが90%以上にもなっていたのに、日本ではようやく2002年に歯みがき剤の86%にフッ素が含まれるようになったというのが実情です。フッ素というのは、うまく使うとたいへんな効果が期待できるもので、すでに世界的に利用され証明されています。虫歯が急激に少なくなった国に共通しているのが、フッ素を積極的に利用するようになったということです。これについては国際的な疫学調査で解明され、WHOも指摘しています。
フッ素グラフ

【フッ素てなに?】
もともと、自然界に存在する物で、降水、海水、河川水、土、石にも含まれています。食べものでは、ワカメ、海苔、魚介類、お茶、肉、野菜などにも含まれています。飲料水にフッ素が多く含まれる地域の住民には、虫歯が少ないことが証明されています。

【フッ素の効果を高める歯みがき法6ヵ条】
ブラシ1.フッ素濃度が950ppm程度の歯磨き剤を選ぶ。
フッ素濃度がそれ以下であると、歯磨き後に口の中に残るフッ素濃度も下がり効果が薄くなる。
2.市販の歯磨き剤の場合、歯みがき剤使用量の目安は歯ブラシの半分程度。
3.ブラッシングは3分以上行う。
4.歯みがき後のうがいはしすぎない。(コップの1/5~1/6程度の水で3~4秒ブクブクする程度)
5.できれば毎食後、特に就寝前にはしっかりと歯みがきをする。
(就寝中は唾液の分泌が少なくなり、唾液による浄化作用と再石灰化作用が低下するため虫歯になりやすい。)
6.より口の中で説けやすい歯みがき剤を選ぶ。(ソフトペースト、ジェル、フォームタイプなど)

【一押し歯みがき剤】

CheckUp CheckUp CheckUp CheckUp

歯科医院でのみ販売されている歯みがき剤でフッ素の効果が高まるようなさまざまな工夫がなされています。

【おすすめ歯みがき剤】

虫歯予防 歯周病予防
PCクリニカ クリアクリーン つぶ塩 デンターamino GUM
美白効果 知覚過敏防止効果
つるんと白い歯 プライム Ora2 シュミテクトft


第二回:成長にあわせたブラッシング

院長 末竹和彦
【乳幼児期】
生後6ヶ月頃より歯が生え始めます。その頃よりブラッシングを始めるに超したことはありませんが、まだ無理に始める必要はありません。キレイに歯のお掃除ができなくても、その代わりに乳幼児用の「歯固め」用のブラシなどを持たせて、あるいはくわえさせ、歯ブラシに対する恐怖心を除きたい時期です。

尚、この時期は指にきれいなガーゼを巻き、赤ちゃんの歯についた汚れ(プラーク)を拭き取ってあげる程度のお掃除で十分です。

【1歳6ヶ月以降】
1歳半からおよそ3歳までの時期は一生のお口の環境を左右する最も重要な時期と言えます。
虫歯になりやすいかどうかは

1.虫歯菌の多さ
2.唾液の量
3.唾液の質
4.食事(おやつを含めて)の回数、おやつの種類
5.ブラッシングのレベル
6.フッ素応用の回数等を総合的に判定する

ことによって想像することができます。

虫歯菌1.の虫歯菌は1歳半から3歳までの時期に感染し、お口の中に定着します。もしお母さん(お父さん)のお口の中に虫歯菌が多い場合はどうでしょう。離乳食をお口の中で柔らかくして子供に与えたり、同じスプーン、フォークを使うことでも容易に虫歯菌の感染が起きてしまうことがわかっています。
治療をしていない虫歯が多い人はもちろん、治療済みの歯が多い人も「自分の口の中には虫歯菌がたくさんいる」ということを自覚して、この危険な時期に将来的に除去することの難しい菌を感染させない努力が必要です。まずできることは出産前に虫歯の治療を済ませておくことです。

おやつの量、回数が多くなるのもこの時期です。おやつをあげないというのは現実的ではありませんので、極力おやつの回数を少なくして、さらに食後にはブラッシングをするという習慣をつけることが大事です。私の担当している地区だけかもしれませんが、1歳6ヶ月の歯科検診に行くと、「子供が歯ブラシをいやがってなかなか歯ブラシをさせてくれません。」と言われるお母さんが多くいらっしゃいます。それに対して私は、「とにかくやってあげなければなりません。」とお答えしています。子供がいやがる状況で無理してブラッシングを行う場合は首を痛めたり、歯肉に傷を付けないように次のような方法で行います。

歯みがき右の写真のように、まず
1. 子供を仰向けに寝かせ

2. 肩を押さえ、頭を軽く固定するように足を載せます。
首だけを固定してしまうと、体を動かすことで首を痛める危険があります。
これで首に負担をかけないための準備ができました。

次に
3. 子供用の小さな歯ブラシを使用し、前歯の表側から磨いていきます。
子供が歯ブラシをいやがってお口を開けてくれない状況でいきなり奥歯のかみ合わせる部位から磨こうとしてもうまくいきません。

4. きちんとブラシの毛先が届けばプラーク(おもに虫歯菌と虫歯菌の死骸の固まり)は除去できますが、縦磨きか横磨きどちらが良いかということになると、基本的に「横磨き」の方が効率が良いと言えるでしょう。大人の場合も含めてブラッシングに共通していることは『大きく動かさない』ということです。

5. 前歯の表側が磨ければ、次は奥歯の表側です。同じ方法で磨いてあげましょう。奥歯の表面までは歯を食いしばっていてもそこそこ磨くことは可能です。

6. このころまでに歯ブラシを嫌がって泣くか、唾液がたまることでお口を開けてくれるようになります。歯の表側のブラッシングが終わっていなくてもこのチャンスを見逃さないようにブラシをかみ合わせの部分に入れて奥歯の溝をよく磨いてあげてください。

7. ブラシを外側に取り出すことなく、ブラシの柄の部分を回転させて歯の裏側を素早く磨きます。

以上の方法で行えば歯ブラシを嫌がるお子さんも比較的スムーズにブラッシングを行うことができるはずです。

【3歳~6,7歳】
「子供が自分で1日2回きちんと歯ブラシをしています。」と言われることがあります。それに対して私は「最終的に仕上げ磨きをお母さんか、お父さんがされていますか。」とお尋ねします。理由は、この時期に完璧なブラッシングを求める方が無理であるからです。まだ、子供たちに任せることができる年齢ではありません。

スクラッビング法【8歳~12歳】
虫歯を作らないようにするための歯ブラシをこの時期に定着させると大人になっても上手にブラッシングを行えていますし、反対にブラッシングが十分ではなく、お口の中が不潔な状態を何とも思わない子供に育つと、大人になってもその習慣を変えることが非常に難しくなります。方法はスクラッビング法と呼ばれる方法をお奨めしています。

バス法【13歳以降】
歯肉の炎症に(歯肉炎)に、さらに歯を支えている骨(歯槽骨)が溶ける症状が加わると、これを歯周病と言います。最近、歯周病の発症が若年化していることを考えると歯だけではなく歯と歯ぐきの境の部分に対するブラッシングが必要となってきます。

スクラッビング法と同じ歯ブラシの動かし方で歯ブラシを斜めに(45度)傾けて、毛先を歯ぐきの中に少し挿入する気持ちで動かします。

どの年代の歯ブラシにも共通することは、決して力を入れないということです。歯ブラシの毛は硬い必要は全くありませんし、非常に柔らかい歯ブラシでも毛先が当たれば汚れは落ちます。力を入れて歯ブラシの毛先がつぶれると、反対に汚れの落ちる効率が悪くなります。

《電動歯ブラシ》
電動歯ブラシ電動歯ブラシと通常の歯ブラシとではどちらの方が効率が良く、キレイに磨けると思われますか?答えは電動歯ブラシです。

あまり上手に歯ブラシができなかった患者さんに当院でお勧めしている電動歯ブラシを使っていただいたら、いきなりお口の中がキレイになるということはよくあることです。「当たればとれる」わけですから難しいテクニックも必要ありません。

歯ブラシが苦手なかたばかりではなく、比較的上手にブラッシングをされているかたも、電動歯ブラシを使うことによってほぼ完璧な清掃状態を得ることができます。

私自身の経験でも(歯科医師ですから、一応上手な方だと思いますが)通常の歯ブラシを使って「歯がつるつるした感じ」を得るためには相当な時間が必要ですが、質の高い電動歯ブラシを使うと、ものの3分ほどで気持ちの良いお口の中にすることが可能なのです。
ただ電動歯ブラシにも当然欠点がありますので、そこを理解して使用しなくてはなりません。

〈 欠 点 〉

ロタデントR

1.質の高いものは、まだ高価である。(1万円以上はするでしょう)
2.複雑な構造のものもあり、臭いがするようになる。
3.2の理由からブラシの部分も数ヶ月に1度交換しなくてはならない。
4.歯磨きペーストを使用すると、特に前歯を磨くときに飛び散ってしまう。

もう1つ付け加えれば、市販されている安価なものは、ブラシの毛が硬く歯肉を傷つけやすい傾向にあります。

当院では、毛の硬さがちょうど良く、構造的に単純なため臭いもほとんどつかない【ロタデントR】をお奨めしています。



第一回:夢はハッピーリタイアメント

院長 末竹和彦
よく人前で『夢』について語ることはある。「自分の夢」についてではなく、夢のとらえ方やそれを達成するプロセスについてである。では自分の夢は?

中学生時代に父(職業は食品製造業)の助言もあって歯科医師になることを目指し、実現できた。歯科医師になってから、特に長崎で開業してからは充実した歯科医人生を味わっていると思っている。スタッフと一緒に患者さんに精一杯の誠意と歯科医療サービスを尽くして、代わりに「すばらしい笑顔」とそれなりの報酬をいただけている。この限られた報酬の中でスムーズな医院経営を行うために、ドンブリ勘定ではなく、洗練された経営センスを必要とされる「厳冬の時代」がもうそこまで迫っているようである。現実問題としては、家族の生活のためにも「がんばって」あと数十年仕事を続けていくのだろう。
しかし、このように「生活のために働く」としても、私はあるひとつのことだけはライフワークとして日々の診療の芯に置きたいと思っている。

 実をいうと、歯科医師である私自身がかみ合わせの不具合によって体のあちらこちらに症状が出ているのである。一見すると正常な咬合状態でMKGを用いて検査してみても異常な値ではない。それなのに・・・。咬合紙の厚みの半分程度の調整を2、3ヶ所行うだけでリアルタイムで身体が反応する。「かみ合わせ」とは「敏感な人」にとってそれほど繊細なものなのである。「かみ合わせ」が原因で自分より厳しい症状を持つ患者さんを診るにつけ、少なくとも

かみ合わせを狂わせる治療をしないようにしよう。
安易に切削をしないようにしよう。
(ただ、挺出歯は抜髄をしてでも正常な咬合平面の位置まで切削する必要があります。)
アンテリアガイダンスのチェックをしよう。

と思う。 しかし、いったん悪くなったものは完全に元に戻るわけではない。そう考え、同じ【予防】でも『カリエス』ではなく『不正咬合』の予防がより重要であると自分の中で結論づけるに至った。

  現在、多くの子供たちが不正咬合の予防のための治療で当院に来院している。単に前後的に歯を並べるだけではよい顔立ちは得られないし、丈夫な体を育むことはできない。特にワイヤーによる前歯の舌側移動は急峻なアンテリアガイダンスとバーティカルディメンジョンのさらなる低下を招き、体全体不具合に直接結びつくことは紛れもない事実である。少なくとも当院を頼って来られる患者さんには、現在から将来にわたって不正咬合が原因でつらい人生を歩んでほしくない。そう考えて、スタンダードエッジワイズ、バイオプログレッシブ、シュワルツアブライアンス、サジタルアプライアンス、バイオネーター、ムーアプライアンス、ビムラーアプライアンス、3D装置、各種トレーナー、そして補綴など、装置に固執することなく患者さんによければ何でも行っているし、ある程度の結果は得られていると思っている。しかし『小児の成長』や『最終のツメ』を考えると勉強しなければならないことがまだまだ山ほどある。
常に患者さんのためを考え、咬合誘導、咬合治療、さらに咬合を悪くさせない治療を心がけながら一つひとつの診療を行っていきたい。そして、治療が終わったときに「最近何でもおいしく食べられるんですよ。」という言葉だけではなく「最近体の調子がよくなりました。」「お口を含めて健康そのものです。」といったことばに対して私が「よかったですね。私もうれしいです。」と答えるという会話を一つでも多くしたいと考えている。
哲学的な話になってしまうが、究極のところ人間は「人様のお役に立つために」生まれてくるものであろう。となれば、不正咬合を予防でき、不幸の種を少しでも取り除くことができる立場にある歯科医師とはなんとすばらしい職業だろうか、そして不正咬合と種々の病気(顎偏位症)の関係が少しずつ社会的に認知されるようになったこの時代に現役歯科医師として働ける私はなんと幸運な人間なのだろう。
私を支えてくれる皆に感謝をし、ハッピーリタイヤメントを迎えるまで精進をしていきたい。それが現在の私の描く「夢」である。