今日は中学2年生の次女の運動会がある日でしたが、予想通り朝の5時30分に中止の電話がかかってきましたので久々に家でゆっくりしています。
数人の友人から
「ブログでバイオブロックやインプラントの話は良く出てくるが、歯内治療(神経の治療)については、とんとご無沙汰だな!」
というクレームにも似たご意見をいただいたので、材料を含めた私の考えを少し書いてみたいと思います。
皆さん仮封は何をお使いでしょうか?
ストッピング単独?
これは論外ですので、厳しいようですが、きちんとした歯内治療を行っているとは言わないほうがいいと思います。
そういう私は?
日常使用しているのはジーシーの
キャビトン
です。
比較的手軽に仮封、そして除去が可能(超音波スケーラーが有効)でありながら、辺縁漏洩の程度が許容範囲内である言われる
水硬性セメント
の中でキャビトンを選択しているのには理由があります。
CT-7はコントロールですが、その他の中で日本のメーカーの2品、とりわけ
Caviton
で仮封したケースでの色素の染みが非常に少ないことがわかります。
ではキャビトンで仮封すればもう安心なのか?
ある論文によるとその厚みが(使用されているのはCavitですが)
3.5ミリ
なければ、その仮封のレベルは信頼に足るものではないとの内容が書かれています。
残根状態の歯を扱う頻度が高い、当クリニックの日常臨床で、その厚みを確保すべく、全てに
隔壁
を作成するなど、ほぼ不可能です。
ということで、次の手を打つ必要が出てくるのです。
つまり、辺縁漏洩は確実に起こるということを前提に、貼薬の方法を選択しなければならないということです。
揮発性の薬品
を綿球や綿栓に浸して根管に入れる方法をとれば、仮封材の厚みを減じることにつながりますし、仮封の周りに中から綿の線維がごく少量出てくる可能性もあり、それが起これば辺縁封鎖のレベルは著しく低下します。また、仮封が外れたならば、多くの細菌が繁殖しているという状態で次の診療を行うことになります。
私は、ペースト状のもので比較的使い勝手が良い
カルシペックス(カルシテックではありません)
をずいぶん前から使用しています。
薬効については割愛しますが、このカルシペックスで根管を満たしておけば、仮に仮封が完全に外れて来院されても
残念な状態
にはなっていません。
歯内治療の世界、数年前からそれほど発展していない、変わっていないと以前のブログで書きましたが、私の臨床も変わっておらず、今日書いた仮封の考え方、方法もずいぶん前から同じなのです。
もう一度方法をまとめますと、
仮封は、キャビトン単独(二重仮封ではありません)
貼薬は、カルシペックス
です。
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