第3期長崎バイオブロックベーシックセミナー受講の皆さんのうち、結構な割合の先生が、10ケースほど(も)セミナーを通して治療を進めていらっしゃいました。
全員に、全ての症例をゆっくりプレゼンしていただく時間は、とてもじゃないですがありませんでしたので、ハイスピードでスライドを流して経過を説明してもらわなければなりませんでした。
1度通し終わったら息つく間もなくすぐに、全てについて丁寧にアドバイスをしなければなりません。
11月のセミナー後の反省会の折に、バイオブロック世話人の数人から
「あんなスピードでスライドを流されてよく全て覚えていらっしゃいますよね。自分なんか、疑問に思ったことを少し考えようとしたら、もう画面が変わっていますからね~」
と感心されましたが、それを可能にするのが
『 違和感 』
です。
「自分だったらこうやる。」
「自分の症例だったらこのような感じで、だいたいこれくらいのスピードで進んで行く。」
というのがありますので、それと少しでも違えば何となく気持ち悪くなる。
本当に胸のあたりがモヤモヤ、ムカムカします。
1回通してもらったあと、再度同じスライドを見せてもらうと、モヤモヤムカムカの原因がはっきりするという具合です。
バイオブロック治療セミナー時ばかりでなく、日常臨床でも違和感が大いに役に立ちます。
「自分はこのようなプレパレーションを行ったから、印象はこうなっているはずだ。」と無意識に思っていると、少しでも間違った印象をスタッフが持ってくれば、すぐに違和感を感じます。そう感じてルーペを使ってしっかり観察すると、やっぱりきちんとした印象採得ができていない。
口の中をみて咬合に関して違和感を感じれば、調べてみるとほとんどの場合、
・咬合平面
・咬頭干渉
・ラテラルガイダンス時、アンテリアガイダンス時の咬合干渉
などに問題がある。
結局違和感を感じることができるかどうかは、どの程度
“ 正常 ”
なるものを、あるいは
“ 正常に近い状態 “
を理解しているかなのです。
違和感を感じることができるようにすること。
そして、違和感を感じたら妥協せずにこだわりをもって突き詰めていく。
組織にしてもスタッフにしても、その他何事もこのようにしてレベルアップしていくのだと思います。
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