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口内炎とレーザー治療

Posted by Suetake 2011年8月4日

アフタ性口内炎は直径5ミリ程度の灰白色斑(アフタ)をつくり痛みを伴います

本日は、歯科医以外でこのブログを読んでいただいている方のために、口内炎(全身的な基礎疾患がない場合に限定します)について少し書いてみようと思います。

皮膚が切れたりした場合、糸で縫えばやがて治っていきます。これは、上皮と呼ばれる境界がまた傷口を多い、内部を守ってくれるからです。擦り傷などは縫わなくても、バンドエイドなどにより外からの刺激を遮断してやれば、やがて上皮がかぶってきて、やはり治っていくことになります。

口の中をケガしたときでも同じですが、その代謝は皮膚より数倍早く、抗菌性物質(菌をやっつける物質)を含む唾液のおかげで早く治り、おまけに傷あとすら残らないことがほとんどです。

しかしバンドエイドをつけるわけにもいかないので、食べ物や細菌などの刺激を防ぐことが難しく、痛みも起こりやすいと考えられています。また口内炎の周囲には押したり触ったりしたときに敏感に反応する末梢神経がたくさん見られ、さらに炎症により痛みを誘発する物質(発痛物質)が放出され、刺激に対する感受性が高まっているという報告もあります。

この痛ーい口内炎がなぜできるのかということですが、これだけ歯科医学が発達しているにも関わらず、残念ながらハッキリした原因がいまだつきとめられていないというのが実情です。とりあえず考えられているメカニズムについては、仮説ですが以下の項目が挙げられます。

① 偏食による鉄分やビタミンの不足
② ストレスや睡眠不足
③ 不正咬合や、歯ブラシなどによる粘膜への物理的刺激
④ 唾液の不足、口腔の乾燥
⑤ 口腔内の不衛生
⑥ 歯磨きペースト成分による粘膜の損傷(ラウリル硫酸ナトリウムなど)
⑦ 免疫学的異常

当院は炭酸ガスレーザーを備えており、適切に使用(出力、パルスモードなど)することで即時に痛みを大幅に軽減させることが可能です(最新式炭酸ガスレーザーは麻酔しなくても痛くありません)。口内炎やお口の中の傷などの痛みがあれば我慢せずにお気軽にご相談ください。

14年前から炭酸ガスレーザーのインストラクターをしていたので、その使用法については少しだけ自信があるアラフィフ歯科医を応援していただける方、右下の【歯科医】ボタンをプチッとクリックお願いします。