乳歯列期の反対咬合

">図1図2

 

 

 

 

 

 

ある患者さんの治療前と2ヶ月後(治療中)の口腔内写真です(左 術前、右 2ヶ月後)。

顎顔面口腔育成治療は

「歯並びよりも大切なことがあります!」

として、顔貌が好転することがより重要いう立場をとっていますが、顔写真を掲載することはできませんので、今日はお口の写真のみを見ていただきます。

 

この術前の状態に対して、いくつかの

機能矯正装置

による治療を考える先生が多いと思いますが、機能矯正治療は、文字通り

「機能」(嚥下、呼吸、咬合力(咬む力)、話すときにかかる力)時に作用する筋肉の力を利用して、主に

足す(+)

ことにより、上下のバランスを整えながら歯を並べていくものです。

つまり、

行き過ぎたものを減じることができる治療

ではないのです。

この患者さん、中顔面が十分に発達できない代わりに、下方へ間延びするかたちで長くなってしまっています。

それに対して、

足す治療=顔を長くする可能性が高い機能矯正治療

を行うということは、顔の形をさらに悪化させる(長くする)可能性が高いということになります。(さんざん機能矯正治療をやってきたのでよくわかります)。

今回は、お口の中に入れる小さな装置(バイオブロックST1をモディファイしたもの)を用い顔の前方成長を促しながら、歯列弓を整えています。

 

図3もう一つ右の比較写真で気づいていただきたいことがあります。

2ヶ月後の写真で、歯と歯の間に

「舌」

らしきものが見えているのがわかるでしょうか。

一方術前は‥‥‥まっ黒です。

これは何を意味するか?

術前は完全な低位舌で、舌の影さえも見えないということです。

2ヶ月の間に筋機能訓練をした覚えはありません。

また、この時期にそれを行うことは一種の拷問であるとも思っています(これについては長くなりますのでこれ以上言及しません)。

乳歯列期の反対咬合を治療する場合、気道(上咽頭部)をはじめとした環境を整えれば、このように舌が自然に上がりやすくなるということを是非頭の隅に入れて治療計画を立てていただきたいと思っています。

 

尚、この患者さんの今後ですが、もう少し口蓋の歪みを取りながら、上顎前歯部歯軸を修正した後、レントゲンを撮りながら経過を観察し、上下第1大臼歯の状態を見て、本格的なバイオブロック治療へ移行していく予定です。

 

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