睡眠と呼吸
Posted by Suetake 2013年12月2日
今年最後の「ザ・クインテッセンス12月号」が、今日の午後到着しました。
診療中にパラパラとめくると、ある記事が目に飛び込んできました。
バイオブロックやRAMPAを用いた顎顔面口腔育成治療は
“ 歯並びより大切なものがあります!”
というスタンスで、歯並びや咬合よりも階層的に上位であるはずの、生命予後に直結した
呼 吸
をターゲットの一つとしています(もちろん顔貌をよい方向へ誘導することはいうまでもありません)。
この主な命題の
「呼吸」と「睡眠」
についての特集が組まれていましたので、診療後すぐに「自炊」でPDF化し、夕食後に一気に全て読み終わったところでブログを書いています。
6つの視点で簡潔に説明されている論文は、全体的にまとまりが良く、顎顔面口腔育成治療に携わっていなくても、歯科医師全員が読むべきだと思う内容でした。
そのうちいくつかの論文で、小児期のOSA(閉塞性睡眠時無呼吸症候群)に対する治療、あるいは予防のために
顎拡大
が有効であり、歯科医の重要な役割であると書かれていますが、そのどれもが
矢状方向の前方拡大
について全く触れられず(呼吸や睡眠にとってこちらの方が遙かに重要!)、
顎拡大=急速拡大装置による側方拡大
とされていたのが非常に残念でありました。
またそれと当時に、まだ平均的なところではこの位の認識であり、我々は、皆が慌てて「前方成長」を促進させる矯正治療に取り組まざるを得なくなるころには、見えないほど遙か先を走っているのだろうと確信もしました。
参考になる図を保存して、今日の勉強を終わります。
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