Tecについて一言
GG歯科医が、この内容についてしゃしゃり出る必要はないと思っていたのですが、目にする写真や動画がどうしても気になり、またそれを真似するかもしれない若手歯科医がとても気の毒になって、ブログという形で取り上げようと思いました。
下に少しだけ問題点を列記します。
★マージンラインを引くのであれば、黒の鉛筆よりも赤鉛筆のほうがいいのでは?
きちんとした作り方をしていれば、鉛筆のラインなど残るはずもないのですが、100点ではない処置をした場合、その一部が除去できていないこともある。歯肉縁下歯石の色よりも血液の色のほうが自然でしょう?
(きちんと圧接できていれば、必要なステップではない。)
★これが一番気になる点だし、間違って教えられていると思うところ。それは、Tecの保持とトリミングバーの方向。
拡大鏡をつけて常にしっかりとマージンを見ながらトリミングするためには、必ずこのような持ち方(両方とも真上を向ける)をするべき。そうすることで、近くの左手にしっかりしたレストをとることもできる。
★茶のビッグポイントで研磨する場合、わずかでもマージンラインを越えてはならないし、ぴったりでもいけない。圧接によってマージンのところに入った即重レジンがぺらぺらに薄く紙のようになるところで終わる。
茶でトリミングを終了するとしたら、それはいい加減なトリミング。次の白や緑のビッグポイント、削れない緑のシリコンポイントまで行って初めてTecの研磨は完成する。
★白のビッグポイントでさらに薄く!
ここまでは外側からのみの研磨。
★緑のシリコンポイントで内側から研磨する。
ふわふわと揺れるほどに薄くなった即重レジンは、なぞるだけで簡単にとれていく。
これで、探針でもマージンがわからないTecの完成 (形態や咬合については割愛)。
自分で考え、20年以上前から変わらず行っている、またスタッフたちも同様のことができるよう指導している方法です。
参考になれば。
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