下顎後退位(舌位)が原因の睡眠障害に対して使用する装置は、現状ではこのタイプがベスト
睡眠時無呼吸症候群の患者さんに対してさまざまなタイプの装置を作成・セットし、経過を見てきましたが、現状ではこのタイプの総合力が一番だと感じています。
経験も能力もある優秀な技工士が、イメージ通りに誘導した咬合位で正確に作ったもの
ということが大前提であることは言うまでもありません。
その同じ技工士が作っても、リジッドタイプのアクリリックレジン一体型だと
① きつすぎると入らない。着脱時に歯を痛める。
② 入りやすいように少し調整するだけで、顎運動で外れやすい。
③ 問題となる動揺歯があると、より複雑になる。
④ 睡眠時は顎を動かしたいものなのに、それができない。
という問題があります。
特に④は重要で、よほど必要性を理解してもらわなければ、CPAP同様、挫折される可能性が高く、実際にそういう例を見てきました。
Silensor( ERKODENT製 )
を応用したこの装置は、
・維持力を調整しやすいにも関わらず外れる心配はほとんどなく、
・数ミリ単位の顎運動ができる(某日本製のコネクターでは難しい)ので、違和感やストレスが小さい
という大きなメリットがあります。
さらに、前方への誘導距離が不足している場合には、コネクターを交換することで再製の必要がありません。
バイオブロック療法で、週に数回構成咬合の採得を行っている私にとって、左右のエラーはほぼなく、セット時の調整はゼロに等しくなっていて、患者さんとともに、この治療における私のストレスも、とても小さくなっています。
尚、医科から睡眠時無呼吸症候群の診断書がなければ、医療保険で製作はできませんので、保険診療を希望される場合は、まず耳鼻科等でご相談ください。
重度のいびきで、保険外診療でもかまわない(費用の掲載は控えます)というかたは、受付にその旨をお伝えいただき、少し先になると思いますが、予約をお取りくださいますようお願いいたします。
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