Micro ↔ Macro
歯科の仕事の中で欠損補綴をする場合、
・ブリッジ
・義歯
・インプラント
・自科歯牙移植
などの治療を、全て一定以上のレベルで患者さんに提供できるというバランスが必要です。そうしなければ、説明一つとってもいびつなものとなってしまうでしょう。
歯内治療では、かたくなにステンレスファイルにこだわることなく、デリケートな部位はNi-Tiファイルにお任せすることが得策です。
また、歯内治療の成功率は、
” 大家 “
と呼ばれる人たちでさえ、どんなに気合いを入れて治療してみても、正直
” そんなもの “
という「率」でしかないのですから、
歯根端切除手術
を自分の引き出しの中に入れておかなければ、「アンバランス」 と言えます。
とにかく、どの分野をとってみても、偏ることのないバランスが必要なのです。それもハイレベルで!
じゃあ、歯科全般で見てみて、究極のバランスとは?
それは、「Micro と Macro」両方の観点から治療をすること。
Microの治療の代表的なものが、マイクロスコープを応用した治療でしょう。8倍ほどでう蝕部位の形成をすればするほど、
「今まで何やっていたんだろうな~?」
「CR充填前によほど完璧に歯面清掃をしておかなければプラーク巻き込んでしまうな~」
「4~5倍以上の拡大下でなければ、隣接面を形成したときに確実に隣接歯を傷つけているな~(プロテクターなしの場合」
などと思ってしまいます。
自分でいうのも何ですが、とんでもないスピードでマイクロスコープになじんでいる現在、やっと
「Microの仕事ができている」
と感じることができるようになりました(←なので、本当は治療台全部に” 横綱 “がほしい)。
一方、Macro治療の最たるものが、言わずと知れた
顎顔面口腔育成治療
です。詳しくは、講演を聞いていただくしかないのですが、治療によって顔貌の変化(もちろん良い方向へ)はあたりまえで、上咽頭レベルの形態的変化による、呼吸の質の改善(生命ということに関していえば、咬合よりも遙かに階層が高い)が高い確率で見込めますし、実際に患者さんや親御さんから感謝していただいています。
歯科医という職業が大好きで、このように仕事の両極を毎日たくさんやらせていただいていることに、喜びと生きがいを感じています。
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